2011年03月26日

生誕100年 岡本太郎展 東京国立近代美術館

節電や建物の被害で閉館中・開館時間短縮中の美術館・博物館も多い。国立近代美術館は開館しているようなので、週末でもすいてるんじゃないかなーと竹橋へ。思っていたよりも人は入っていたが、行列することもなく普通に見られた。

壁面を真っ赤に塗られたプロローグの彫刻群の展示「ノン!」で、まず度胆を抜かれる。パワー、ユーモア、ポップ! ポップと言ってしまっていいのかよくわからないけれども。以降、おおよそ年表に沿って「対決」をテーマに作品を展示していく。何に抵抗していたのか、何をねじ伏せて己の表現の中に取り込もうとしていたのか、よくわかる。
とにかく、目が回るほどの力を感じる展示なのだが、作品の多くに「目」が描かれているのも興味深かった。向こう側から冷静に辛辣に自分を見ている「目」。自意識か、理性か。これと延々付き合い続けたって、どんな精神力だろう。

原発の不安な状況が一向に収束しないこともあり、原爆と第五福竜丸を題材にした「明日の神話」をじっくり眺める人が多かった。立ち止まって眺めてみて…よく「岡本版ゲルニカ」と言われるけれども、これは「ゲルニカ」とは違うテーマの作品だと思った。怒り・恐怖・抗議、だけではなく、ここから次へ進むのだという明確な意思がある。だからタイトルが「明日の神話」なのだ。振り返ったときに、それを神話かと見まごうくらいの未来を作らなければ、という決意だ。「明日の神話」の印象が「悲惨」でないのは、そのためだと思う。

出口の壁面には、岡本太郎の印象的な言葉がいっぱいに書かれている。最後に、壁の穴に手を入れて、三角くじのようになった「太郎のことば」をもらって外に出る(笑)。
久々に、やるな、近美!と思わされる企画展だった。

岡本太郎作品のグッズは、これまでほとんど作られたことがなく、今回の展示に合わせて、新たに一気に制作されたとのこと。これがまた、どれもこれも素晴らしい出来。全部ほしい! 会場限定の海洋堂アートピースコレクションを優先したので、残念ながら通常のグッズには手が回らず(そして「太陽の顔のマケット」だけ手に入らず…)。うーん、印刷モノくらいは会場限定と言わず、岡本太郎美術館でも売ってくれるといいのだけれど。

posted by kul at 23:59| Comment(0) | TrackBack(0) | 美術展/イベント | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:

この記事へのトラックバックURL
http://blog.seesaa.jp/tb/196862531
※言及リンクのないトラックバックは受信されません。

この記事へのトラックバック