小平から帰宅して、今度は母と歌舞伎座へ。西の桟敷に見た顔があって、花道を向くたび目に入って気になった(笑)。
「女暫」羽左衛門さんの七回忌追善狂言で、萬次郎の巴御前。強い女の気迫がビンビン伝わってきて、とても良かった。引っ込み前に幕外で口上があり、そこから女形の素になって戻って行こうとするのを、舞台番の三津五郎が出てきて呼び止める。「暫」で引っ込みをやらずには戻れないでしょう、と羽左衛門に習ったやり方をやってみせ、萬次郎が真似をする。で、さあこれでやりましたよ、「おお、恥ずかし」と重たい太刀は三津五郎に押しつけて可愛らしく戻っていくのを、三津五郎が笑いながら追いかけて幕。ほのぼのと浮き立つよう。
舞踊は松緑の「雨の五郎」と、三津五郎の「三ツ面子守」。舞踊の見方は未だによくわかっていないが、この二人の踊りは好きだ。松緑はシュッとした格好良いのも、ひょうげた感じも違和感がない。三津五郎の指先を見てはきれいだなあと思う。
「神明恵和合取組」は久し振りに見る。菊五郎の辰五郎、團十郎の四ツ車、時蔵のお仲、最後は菊五郎劇団総出。辰五郎の、お出入り屋敷の立場を考え表に出さないけれど腸が煮えくり返っている様子。四ツ車はどっしりして、上から物を言うが厭味にはならない。お仲の気風のよさ。倅又八の虎之介はませた仕草がかわいい。水杯の場面が湿っぽく説明臭くならないのが好き。それでもちゃんと、辰五郎の心中が伝わるのが上手い。め組で水杯をかわして平皿を叩き割る場面も好き。ああ親父様、格好良いなあ。盛り上げに盛り上げて、最後はこれぞ菊五郎劇団!という鳶らしい趣向を凝らした立ち回りが続く。揉み合う中に、梯子から飛び降りて仲裁に入る梅玉の焚出し喜三郎。あれ、やってみたい(笑)。
昼の部の「勧進帳」も、親父様の富樫を見に行きたいのだが、行けるだろうか。ところで、夜は「女暫」、昼には「女伊達」があるのね。今月の演目は強い女性がテーマでしょうか。
2007年05月13日
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