父母が北海道旅行から戻ってきたので、夏休みを取って芝居でも、と思ったが、父は空調で風邪をひき、今日は寝て過ごすと言う。では博物館にしておくか、と母と上野へ出かける。猛暑でも上野は人が多いね。博物館美術館は、涼みに行くにはちょうどいいよね(笑)。
京都五山とは、中国に倣って京都の大寺に格付けを行ったもので、第一位・天竜寺、第二位・相国寺、第三位・建仁寺、第四位・東福寺、第五位・万寿寺と、その上位の五山之上・南禅寺を指す。禅は13世紀に南宋から伝わり、既存勢力の密教や天台宗と折り合いをつけつつ京都で足場を固め、足利将軍や支配者層の後ろ盾を得て次第に禅宗として興隆していく。
前半は、禅僧の坐像、肖像画、遺偈(末期の書)、袈裟、天皇・将軍からの書簡等。このあたりは予習不足でフーンという感じで…。目当ては後半の「五山の学芸」「五山の仏画・仏像」です。
普通の美術展と比べると、入っている賛の量がとても多かったのが面白かった。絵だけで完結しない作品というか、この場合「作品」という概念がないのかも。絵師がお題(絵)を出し、それに対して何人もで返答(賛)を出してひとつのイメージを構成していく。楽しい交友の場を作るための遊具なのだと思う。見返して、あのときは楽しかったねと言うための記録。
国宝の「破墨山水図」(雪舟等楊筆 自序、月翁周鏡等六僧賛)は、すっすっとラフに描かれた小品だが、ハッとした。何か、発しているものが違う感じ。
つい、若冲のルーツを探してしまう。明代の文生「鳴鶴図」の波濤、くるくる巻いている。南宋の陸信忠「十六羅漢図」の岩、穴あき具合と草間弥生チックな模様。どちらも相国寺蔵だ。このあたりの絵は、若冲も見たことがあったかもしれない。
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帰りに常設展を見たら、川瀬巴水「東京十二題」があった。明治後期からの画家による「自画・自刻・自摺」の版画制作に対して、大正初期に起こった画家・彫師・摺師・版元の伝統的な共同制作を見直そうという新版画運動に加わっていた人、「昭和の広重」。この人の版画は、色の感じがとても好き。
9月以降、東京でも川瀬巴水展をやるのね。見に行かねば。
■土井コレクション 川瀬巴水木版画展
礫川浮世絵美術館
2007年9月1日(土)〜25日(火)
■特別展「川瀬巴水、没後50年」
大田区郷土博物館
2007年10月21(月)〜12月2日(日)
■江戸東京博物館
2008年2月19(火)〜4月6日(日)
2007年08月15日
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