2009年06月19日

本屋でお買い物

mas.ciclismoのNacoさん著の『ツール・ド・フランス 君が教えてくれた夏』(岩波書店)。フレンチ+TdFカラーの装丁がかわいい。プロローグはカザルテッリの話から始まっていて、感慨深い。あれから(自分にとっての「あれ」は、その前年のパンターニだけれど)遠くへ来て、色々なことがあった。これからまた遠くへ行く。その路上に、今年はブイグテレコムの一員として新城選手が立つ。感慨深い。

駒沢へ行く前に寄った本屋で、神坂雪佳の表紙につられて『家守綺譚』(梨木香歩/新潮文庫)を買い、往復の電車で一気に読んだ。これを萌え小説と呼ばずに何と呼ぶか!…という感じなので、現在もまだ書き継がれていると知って嬉しい。映画化された『西の魔女が死んだ』と、『裏庭』『沼地のある森を抜けて』を買ってきたが、先に角川文庫の『村田エフェンディ滞土録』を読めば良かったかな(『家守綺譚』で土耳古から手紙を送ってくる村田さんだよね)。

『獣の奏者』1(作:上橋菜穂子、画:武本糸会/講談社)。『精霊の守り人』のマンガは藤原カムイで、あれも職人技の光る絵で良かったが、こちらは女の子が主人公とあって武本糸会の絵がかわいいです。原作は夏に続編が出るんだったか。下巻の後半がかなり大急ぎな展開だったので、続きを読めるのは楽しみだ。

新刊予定。
『アンブロークン・アロー 戦闘妖精・雪風』、7月25日発売。雪風3です。こちらも楽しみ! 第1話が『SFマガジン』2006年4月号掲載だったから、今回は割と速かった。
寡作作家の新作は、砂漠で慈雨に出会うようです。でも、神林長平と飛浩隆にドカドカ本を出されたら人生が壊れると思うので、ちょうどいいのかもしれん。
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2009年05月10日

グラン・ツールの季節の本棚

高田馬場BIGBOX前で古本市をやっていたので、深川の帰りに立ち寄る。棚を見ていたら、先日出たばかりなのにamazonですぐ品切れになっていた『マルコ・パンターニ 海賊の生と死』(ベッペ・コンティ/未知谷)があったので、ジロ開幕記念に購入。
明日あたり、『ビバ・イル・チクリッシモ!』(大友克洋・寺田克也/マガジンハウス)も届くはず。自分がちょうどTdFを見始めた1994年に、パンターニはTdFで個人総合3位となってマイヨ・ブラン(最優秀若手選手賞)を獲得した。当時はまだ、スキンヘッドではなかったね。同じ頃にパンターニを初めて見て、猛烈に感動した大友克洋・寺田克也・北久保弘之は、ロードチーム「クラブ・パンターニ」を結成して、自転車にのめり込んでいく。「汗と涙と腰痛と自転車愛がサドルに踊る、総ページ192、イラスト点数280点、うちフルカラーの新作50点、エッセイ約15万字の豪華2冊組。」の自転車本なのです。

サッカーも熱いけれど、グラン・ツールの季節もやってきました。
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2009年05月08日

『東京大学のアルバート・アイラー』

大阪へ出かける前に、薦められていた『東京大学のアルバート・アイラー 東大ジャズ講義録・歴史編』(菊地成孔・大谷能生/文春文庫)を買って持って行った。連休中に後編の『同・キーワード編』まで一気に読んだ。面白かった!
2004年に東大で行われたジャズ史の講義録。2人で行った講義が、大谷氏によって菊地氏の一人語りのように書き起こされているので、それこそラジオでDJの語りを聴くように、話の筋がブレずにスルスル読める。
『歴史編』(前期講義)は、音楽史の中に「音楽を再現可能なものにする」「音楽を解き明かす」という大きな欲求があって、そのための法則を見つけ洗練させる(=記号化・システム化する)一方で、法則=枠組を打ち破ろう、つまり新たな法則を見つけようという衝動もあってジャズの歴史が積み重ねられてきたという流れについて。で、その流れに、商業上の思惑とか、世情とか、レイシックな影響とか、技術革新(電化・磁化)とか、いろいろな支流が合わさっては、また流れが分かれていく。
『キーワード編』(後期講義)は、前期に取りこぼした事柄とその後について、1か月ごとに「ブルース」「ダンス」「即興」「カウンター/ポスト・バークリー」のキーワードを立て、月の最後の講義はゲストを招いての特別講義と質疑応答。
実のところジャズにはまったく詳しくないので、音源の8割方はわからないのだが、おおぅ、アレとコレがこう繋がるのかとワクワクしっ放しで読んだ。面白すぎる歴史書は、他の見方をできなくなりそうで危険だ。菊地氏自ら「ジャズ史に限らず、およそ人間が編纂する歴史は全て偽史である。」と言うように、ここで語られたジャズ史も「偽史」である、自分の視座を持たねばならぬ、と肝に銘じておかねば。音源はこれから読み返しつつのんびり聴いていきますが、この講義、モグってみたかったなあ。

↓は、YouTubeを使ったまとめ。一部動画が削除されていて残念だが、助かる&おもしろい〜。
赤の女王とお茶を
Youtubeで読むジャズ史「東京大学のアルバート・アイラー」(その1)
Youtubeで読むジャズ史「東京大学のアルバートアイラー」(その2)
Youtubeで観るジャズ・ピアノの系譜

それにしても菊地成孔が菊地秀行の弟というのは、やっぱり吃驚です。
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2009年03月02日

『銀河のワールドカップ』

金曜から帰省していて、日曜夜に戻ってきました。青赤な飲み会に参加できなかったのが残念です(ユース仲間の一本釣りはできましたか>某氏/笑)。ぼちぼち更新さぼってた分もまとめてアップしますが、その前に。

帰省の道中のお供に積ん読にしていた『銀河のワールドカップ』(川端裕人/集英社文庫)を持って行ったものの、色々あって往路で読み切ってしまいました。『小説すばる』で2005年10月〜2006年2月に連載していた小説。この作者だし、SFか?ノンフィクションか?という感じのタイトルだけれど、ジュニアサッカーが題材です。川端裕人の小説に登場する小学生達は、絶望してないのが良い。読んでて嬉しくなる。
ややネタバレすると、途中から8人制サッカーの話になって、それぞれの試合内容を桃山プレデターの側から詳しく追っていきます。で、小説で、文字だけで試合を書こうとするには、ジュニアの8人制サッカーがちょうどいいのかな、と。人間が一瞬で把握できる数は7までだという話を聞いたことがある(ような、ないような。てきとう)けれど、8人制なら、フィールドにはそれぞれのチームの選手が7人。文章の描写だけでも、頭の中で布陣と状況を再現しやすい。まあ、あまり試合自体を書いたサッカー小説を読んでないから、比較対象がないのだけれども。
サッカーに詳しい人やジュニアの指導者には、ひょっとしたら荒唐無稽なのかもしれないけれども、練習方法とか、戦術とか、こういうのいいなあ、実際にやってみたらどうなのかなあと思いながら読みました。歩行者天国で練習は無理でも、フットサル、ブラインドサッカー、ビーチサッカーと、色々体験しておくのは面白いんじゃないかなあ。

中ボス役は、「新東京FC」のジュニアチームで「アマリージャ」というのだが、トップチームのサテライトが「ベルデ」で、なんだ、あっちのチームがモデルかよーと思ったら、ジュニアユースは「ロッホ」、ユースは「アスール」というのだった。うまくかわしましたね(笑)。
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2009年01月26日

本屋でお買い物

今年入ってからのお買い物。

『死者の短剣 惑わし』(ロイス・マクマスター・ビジョルド/創元推理文庫)。後半がゼクシィだった。3部作のようだけど、残りを一気に出してくれないと、なんじゃこりゃーの印象が強い(苦笑)。「ground sense」を「基礎感覚」と訳すのはいかがなものか。

『茨文字の魔法』(パトリシア・A・マキリップ/創元推理文庫)。これは素敵なマキリップ。現在と伝説が交互に語られるので多少読みにくいが、クライマックスへ徐々に向かっていく緊張感が良い。ただ案外最後はあっさりで、この場面は映像で見たいかも。全体に、もっとボリュームがあっても良かった。テッサラ様がかわいいので、続編が出ないかなあ。マキリップの描く「魔法」は、「ある体系を持つ一種の科学」ではなく、一貫して「心の奥底からやってくるもの」であるのが良い。自身が伝説に近いほどの老魔女ヴィヴェイが、市井の占い師の言葉もおろそかにしないように、不可思議なものにランク付けをしないで、「そういうもの」として扱うところが好きだ。

『シュレディンガーの哲学する猫』(竹内薫、竹内さなみ/中公文庫)。これ、ファンタジーでいいよね? 入門書を読んでわかったような気になってはならんのだが、最小限に噛み砕いて説明されてもあっぷあっぷなので、原典を読んでもとてもわかるとは思えない。頭が悪い。きっとシュレ猫に小馬鹿にされるんだー。

『ネクロポリス』上下(恩田陸/朝日文庫)。英国と日本をごちゃ混ぜにした架空の国、V・ファーがまず面白い。これもミステリーと言うよりファンタジーか。アナザーヒルでの不思議な生活にわくわくしながら読むのが丁度良い。最後は盛り上げておいて放り投げられた気もする。相変わらず、解決したのかそうでないのか微妙なところで幕切れとなって、このモヤモヤ感を快とするか不快とするかで評価が変わる作家なのかと思う。

『東京タワー50年−戦後日本人の“熱き思い”を』(鮫島敦/日経ビジネス人文庫)。昨年12月1日が、東京タワー50周年だったそうです。東京タワーは、当たり前にそこにあったものではなくて、技師や職人が図面を引いて鉄骨を持ち上げてネジを止めてペンキを塗って作ったものなんだなあと、強烈に実感できる本。建築中の貴重な写真がたくさんあって嬉しい。高所恐怖症なので、読んでるだけでぞくぞくする(苦笑)。FC東京がリーグ優勝した暁には、東京タワーを青赤でライトアップしてもらいたい。

『ヨーロッパを旅してしまった猫の話 20000GT』(平松謙三/ブルース・インターアクションズ)。西荻窪のウェディングフラワーアトリエ、La hortensia azulの看板猫ノロと一緒のヨーロッパツーリング旅行記。ノロは旅行を嫌がらない猫で羨ましい。ピートはともかく、病院に行くだけでカチンコチンに固まっている臆病猫のリキには絶対無理だ。

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本屋じゃなくて古本屋だが、『全宇宙誌』の初版(ビニールカバーのやつ)に50,000円の札が付いていた。状態は良さそうだったので安い…のかなあ? 紙カバーの方はあるけど、ビニールカバー装丁は綺麗なので欲すぃ…。編者である松岡正剛氏だけでなく、装丁の杉浦康平氏も必ずクレジットされる美しい本。松岡氏と杉浦氏との関係は、千夜千冊 第981夜『かたち誕生』から垣間見られる。松岡氏の文章が熱い。
そういえば、昨年11月に出た『白川静−漢字の世界観』(松岡正剛/平凡社新書)が売れ行き好調のようで、あちこちで松岡正剛フェアをやってますね。置き場に困る『千夜千冊』が欲しい。池袋LIBROにはISISの三冊屋が出店していて、誰がどんな組み合わせを選んでいるか見るのも面白いです。
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2008年09月25日

本屋でお買いもの

知らん間に何か色々復刊されてた。

『光車よまわれ!』(天沢退二郎/ピュアフル文庫)。しかも表紙はスカイエマだ。わーい!

『天の光はすべて星』(フレドリック・ブラウン/ハヤカワ文庫)。解説は中島かずきだ。わーい!

『連帯惑星ピザンの危機』『撃滅!宇宙海賊の罠』(高千穂遥/ハヤカワ文庫)。クラッシャージョウです。懐かしい。ソノラマがなくなって、ハヤカワに引っ越し。小林清志の声込みでタロスが好きだったなあ。

その他、『ディファレンス・エンジン』上下(ウィリアム・ギブスン&ブルース・スターリング/ハヤカワ文庫)とか、『宇宙飛行士ピルクス物語』上下(スタニスワフ・レム/ハヤカワ文庫)とか、『シャドー81』(ルシアン・ネイハム/ハヤカワ文庫)とか。ハヤカワばっかりかい。
色々買った勢いで、随分以前に新装版が出ていた『プリズム』(神林長平/ハヤカワ文庫)も結局買い直してしまった。旧版は友人に貸したまま返ってこない。最終章を読みたいだけなのだが、表紙の笹井一個も好きだからまあいいか。読みたいのは終章の一節、「待て。その言葉は――彼女にやってくれ」です。泣く。

加筆新装版の某人気ラノベも買ってみたのだが、どうも乗り切れなくて読むのにものすごく時間がかかった。小説に限らず本には、呼吸するみたいにするする読める文章と、何故だか引っかかって頭に入ってこない文章がありますね。

『F.S.S.DESIGNS 3』(永野護/角川書店)も出ていて、当然買ってはきたのだけれど、設定資料集はもういいからとっととストーリーの続きを描いてくれ永野さん。シェアワールド化したいようなことをどこかで書いていたけれど、永野護以外が描くFSSを読みたいとは思わん。あの妙な永野節がないと、魅力半減でしょう。

ついでに今さらですが、アシモフのファウンデーションシリーズがユニーク・フィーチャーズで映画化されるそうですね。ユニーク・フィーチャーズは、ニューライン・シネマ(今年初めに親会社のワーナーに吸収)の創業者ボブ・シェイとマイケル・リンが新しく立ち上げた製作会社。期待していいかも?
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2008年08月22日

鉄萌

今更ですがなんでも作るよ。の倉田光吾郎さんが蘇我のフクアリの隣りで作っている高炉モニュメントの写真が、小島健一さんのところに載ってました。かっこええ。

高炉モニュメントの組み立てを見てきた。(見学に行ってきた。)

高炉モニュメントのことも語っているインタビュー記事。
Vol.62 倉田光吾郎さん(前編) 【1】ものづくりは楽しいからやめられない!(有名人ポータル ココセレブ) このサイトタイトルはなんとかならんのか…

工場とか巨大建築とか廃墟とか路地裏とか鉄とか大好きで、近年たくさん写真集が出てて嬉しいですが、小島さんの写真集もいいですよん。割と普通に(?)出かけられる場所なので、見てて楽しい。いつか行ってみよっと思う。
『見学に行ってきた。』(マーブルトロン刊)
『社会科見学に行こう!』(アスペクト刊)
『ニッポン地下観光ガイド』(アスペクト刊)

ついでに、建築物関係でほかに最近面白かったのは、
『廃墟チェルノブイリ』(中筋純/二見書房)
『沢田マンション超一級資料 世界最強のセルフビルド建築探訪』(加賀谷哲朗/築地書館)

あと、グラフィック社の背景ビジュアル資料シリーズが欲しい。何に使うでもないけど。
『工場地帯・コンビナート』(かさこ)
『団地・路地裏・商店街』(かさこ)
『潜水艇・研究施設・巨大プラント』(西澤丞)
『学校・学院・学園』(かさこ)
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2008年08月19日

姉と妹

応援Tシャツの余波でアクセス増加してて、ますますくだらないことを書きにくくなって困り気味です。馬鹿を全世界に晒すのは、さすがに躊躇する。ブログと関係ないところに告知ページを作れば良かった…。まあ、あと数日すれば元に戻るでしょう。

ということで、懲りずにくだらないことを書く。

『グラン・ヴァカンス―廃園の天使(1)』(飛浩隆/ハヤカワ文庫)を読みました。読み終わってから『猶予の月』上下(神林長平/ハヤカワ文庫)を読んでました。何が言いたいかというと、姉萌えです。神林長平が「姉属性」な作家なのは有名ですが(?)、飛浩隆もそうでした。多分、牧野修もそうだと思いますが、例示できる作品は今思いつかない。
妹萌えは具体的なエロに結びつきがちですが、姉萌えの作品はそこはかとなく、でも全体的なエロ、というかエロスになりますね。あと、支配/被支配の精神的なSMにも通じやすいです。疑似的な母子関係でもあるからですかね。

『グラン・ヴァカンス』は大層美しくて残酷な物語だったのですが、読みながらこういうくだらないことばっかり考えてたんですよ。すみません。
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2008年07月25日

旅のお供

恒例の出張。
行きのお供は『象られた力』(飛浩隆/早川文庫)。中短編集で、読んでみたら「夜と泥の」はSFマガジンで読んでた。覚えているってことは、当時もすごいと思ったんだろう。イメージ喚起の力が強烈。ひとつの文化基盤上で、ある言葉で書いた文章に強力な働きをさせられる人。文化基盤がOSならハッカーと呼ばれるのだろうし、魔道体系なら大魔道師だ。『言葉使い師』は神林長平の小説だが、飛浩隆も言葉使い師と呼びたい。

帰りのお供はどうしようかと、新大阪の書店で『グラン・ヴァカンス―廃園の天使(1)』(飛浩隆/早川文庫)と『BBBビーサン!!』(竹田聡一郎/講談社)を購入。で、後者を読みつつ帰る。
ボール、ビール、貧乏、でビーサン。『モーニング』連載、取材費15万円のワールドフットボール観戦旅行記。馬鹿だなあ、いいなあ、うらやましいなあ。サッカーって楽しいよなあとしみじみ思う。えのきどさんの『サッカー茶柱観測所』に通じる本。ところで、2005年の時点で「大竹洋平」の名前が出ていた。おお、すごいな洋平。

で、出張から帰ってみたら、TdFではクネゴがリタイアしていた(泣)。なかなか上手くいかないねえ。
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2008年07月04日

ミス・ブランチ

『Pen』225号が倉俣史朗特集で、表紙の「ミス・ブランチ」の写真に釣られて買ってきてしまった。

透明なアクリルの中に赤い薔薇の造花を封じ込めた椅子、「ミス・ブランチ」。名前の由来は、もちろん『欲望という名の列車』のブランチ・デュボア。椅子を作るにあたって、本物の薔薇を使う案もあったそうだが、アクリルと相性が悪く実現しなかった。倉俣氏は「ミス・ブランチは偽物だから、偽物の花でいいんだ」と言っていたそうだ。
「偽物」と言いながら、「ミス・ブランチ」はどこまでもいつまでも愛らしく軽やかでキラキラしている。そういう椅子にブランチの名前を付けたのは、皮肉であったのか、倉俣氏の優しさであったのか、どちらだろう、と見るたびに考えるのです。

ところで、光に透けて軽やかに見えながら、「ミス・ブランチ」の重量は約70kg。これもまた皮肉か(苦笑)。
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2008年06月26日

本屋でお買いもの

最近(?)買ったものまとめて。

『サッカークリニック』7月号。このところ真面目に読んでます。トレーニング法を読んでも、実践しないと上手くならないんですが。
『Jリーグサッカーキング』8月号。フジー!フジー! フジ、コーチよりも社長になってくれないかなー。
『サッカー批評』Vo.39。「我那覇和樹“冤罪”事件」の記事は興味深かった。Jリーグ選手協会のサイトでスポーツ仲裁裁判所への仲裁費用支援募金をやってます。7月末まで募金期間が延長になっております。

『CICLISSIMO』Vol.9と、『CYCLE SPORTS』7月号。ジロ特集と、TdF予習。そろそろ自転車のドーピング騒ぎも収まってほしいものです…。

『もっと知りたい曽我蕭白』(狩野博幸)と『もっと知りたい歌川国芳』(いさお俊彦 ※「いさお」は「直」に下心)。東京美術発行のこのシリーズは、図版も多いのでなかなかお得だと思う。東京国立博物館の「対決」展が、もうすぐです。楽しみ〜。
あ、池袋ジュンク堂9階で、成田山書道美術館での『酔うて候―河鍋暁斎と幕末明治の書画会』図録を売ってましたよ(私信)。

『Landreaall』12(おがきちか/一迅社)。『ZERO-SUM』で一度読んでるのに面白い。ああ、面白いマンガがあるってなんて幸せなんだろう、としみじみ思う漫画者。
『ヴィンランド・サガ』6(幸村誠/講談社)。『無限の住人』23(沙村広明/講談社)。むげにんアニメ化って、大丈夫なのかなあ(血とかバラバラとか…)?

常に流行から5歩くらい遅れているので、今頃『ハゲタカ』(真山仁/講談社)を読んでいますが面白い。面白い小説があるのも幸せだね。“挫折した(堕ちた)ピアニスト”設定は、個人的にツボです(シンクレアとか沢村先生とか!)。

ちょっと前に『宿縁の矢』(マーセデス・ラッキー/中央公論新社)も読みました。<ヴァルデマール年代記>は、東京創元社の<風>三部作が魔法のインフレになっていて、その点ではこちらの<矢>三部作の方が落ち着くのだけれど、どちらにしろあからさまなフェミ思想(?)に居心地が悪いのが珠にキズ。アメリカの女性SF作家のその傾向は、もはや伝統なんですかね。もうちょっと消化してから書いてほしいと思うことがある。

<氷と炎の歌>第4部『乱鴉の饗宴』上下(ジョージ・R・R・マーティン )、7/24発売。あと1か月!! 第5部の本国発売は今年秋の予定なんですが、本当に出るのだろうか。
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2008年04月24日

本屋でお買い物とその他色々

このところのお買い物。今週のサカダイ、サカマガは、久しぶりに両方買った。

『水滸伝』19と『替天行道』(北方謙三/集英社文庫)。文庫版がとうとう完結。『楊令伝』には、まだ手を出していません。一気読みしたいので、もう少し巻数が溜まってから。

『永久帰還装置』(神林長平/ハヤカワ文庫)。ソノラマの単行本・文庫本も持っているくせに、また買う。作中にもサヴァニンという猫が登場するが、自分にとっての帰還装置も猫2匹だな、と。家に猫が待ってなかったら、会社に泊まりこみになりそうなもので。

『夏の名残りの薔薇』(恩田陸/文春文庫)。恩田陸の書く「悪意」は、自分が怖いと感じるポイントと完全に合っているので、あんまりのめり込んで読むと体調に響く。でも、エンタメに徹したさわやか系(?)の作品より、グルグル回っている耽美系の作品の方が好きだ。

そういえば『エッフェル塔試論』(松浦寿輝/ちくま学芸文庫)が復刊しておりましたよ。これと、ジュンク堂が世田谷文学館の永井荷風グッズを取り扱い始めたのを見て、ちょっと思い出したことがあって、『だれがタコマを墜としたか』(川田忠樹/建設図書)をネットで探して買う。タコマ橋落下の動画は、凄まじいよね。

『GIANT KILLING』5(ツジトモ、綱本将也/講談社)。折込チラシが欲しいので、とらのあなまで行きました。
『GENTE』2(オノ・ナツメ/太田出版)。テオとヴァンナの話が良かった。作中で帰国したら、またヴァンナも登場するか? ところで『TEAM! チーム男子を語ろう朝まで!』の表紙がオノさんで気になっているのだが、これどうでした?
『少女ファイト』4(日本橋ヨヲコ/講談社)。
『エマ』10(森薫/エンターブレイン)。

明日は休みを取って、京都へ河鍋暁斎展を見に行きます。暁斎展の予習に、『美術の窓』4月号(生活の友社)と『別冊太陽 河鍋暁斎』(平凡社)を買っているものの、まだ半分も読めてない…。
『美術の窓』を読んでいたら、この後、狩野一信の企画展があるんですね。羅漢図を全部見られる(かも)! 嬉しい。このあたりも奇想派というのだろうか。むしろ名づけるなら奇妙派(笑)か?
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2008年03月22日

みとめません!

「シャカリキ!」に駆ける!人気自転車マンガがD‐BOYSで映画化(sanspo.com)

顔のいいテルなんてテルじゃないやい! 鼻水たらして激坂登ってこそテルなんじゃい!

てゆーか、ストーリー全然違うじゃん! 『シャカリキ!』である意味ないじゃん! ポッポって何? ユタがライバル高のエースって何? ナメた脚本書いてんじゃないよ。『昴』は勝手にやってくれだけど、『シャカリキ!』だけは駄目。あれは聖域だから、歪められるのは我慢ならんのよ。曽田センセもさー、もうちょっと作品大事にしてくださいよー(泣)。ショックのあまり、取り乱し中です…。

流れに乗ってパールイズミが亀高ジャージと炎のマイヨを復刻してくれればまあいいかとも思ったけれど、写真見たら全然違うなあ。トホホなデザインだなあ。エキストラを募集しているようだから、原作版亀高ジャージを持ってる人は、もうあてつけにそれ着て参加してきてやってください。宇都宮(?)を走るみたいです。
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2008年03月19日

追悼 アーサー・C・クラーク

Writer Arthur C Clarke dies at 90(BBC)
Science fiction writer Arthur C. Clarke dies at 90(CBC)

3月18日、スリランカにて逝去。昨年12月の誕生日には、ビデオレターで友人へお別れを告げられたとのこと…ご冥福をお祈り致します。
これで、ハインライン、アシモフ、クラーク、SF界のビッグ・スリーがすべて世を去りました。

クラーク作品でどれか一つと言われれば、難しいところだが、『幼年期の終り』か。第1部、第3部のラストが印象的です。第1部は振り返るイメージ、第3部は見上げるイメージ。

科学やSFは、巨匠らを越える新たな視点を提供できるのか? オーバーロードのように見守られている気がします。
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2008年01月11日

【私信】サテライトについて

あちこちで『GIANT KILLING』をプッシュしていたら、読んでハマッてくれた人が多くて嬉しい今日この頃です。来週はモーニングで表紙&巻頭だよー。うふ。

質問されたので、サテライトについて。
作中、椿は今年サテライトから昇格してきたということになっていますが、現実のJリーグでいう「サテライト」は「サテライトリーグ」のことです。サテライトリーグは、トップチームの公式戦でなかなか出番のない若手や調整目的の選手を中心に行われる準公式のリーグ戦です。
「サテから昇格」という表現を見ると、このマンガの中では、野球のように明確な1軍(=トップ)・2軍(=サテ)があるという設定のようです。
作者の一人の綱本氏はJEF千葉サポで有名ですが、JEF千葉には、JFLを戦うアマチュアチームの「ジェフユナイテッド市原・千葉リザーブズ」があります。これは、“トップチームのサテライトとユースチームの間”という位置付けで、トップチームの予備軍です。トップチームと予備軍との間では、移籍金無しで選手の所属を移動(名目上「移籍」と言う)することが可能です(今のところ、回数制限有り)。
日本では、JEF千葉のほかにヴォルテス徳島が、同様の予備軍としての性格を持つアマチュアチームを持っています。海外のクラブチームでは、たとえばリーガ・エスパニョーラのプリメーラ(Div.1)にバルセロナがいて、セグンダB(Div.3)にバルセロナBがいる、みたいに予備軍が普通にあります。
「三雲と椿はサテで何度か対戦したことがある」というのを見ると、『GIANT KILLING』作中の日本では、各クラブチームに(?)こういう予備軍があって「サテライト」と呼ばれているのではないかと思います。それとも、サテライトリーグの試合に予備軍から椿が呼ばれて出場してたのかなあ。ちょっとこの辺りはわかりません。おいおいに、細かい設定も明らかにしてもらえるといいなーと。

達海(多分、S級ライセンスを持ってない)がJ1の監督やってるんだから、現実とはちょっと違う世界なんだよねー。
でも、試合を取り巻く人や空気にはものすごくリアリティを感じる。今週は、『フットボール・ダイジェスト』を見に本屋へ駆け込むちびっ子3人組が「あるあるある」でした。勝ち試合の後だもんね(笑)。
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2007年10月25日

『あのひととここだけのおしゃべり』

昨夜は帰って、もうくたびれ果てているのですぐに寝るつもりだったのだが、うっかり『よしながふみ対談集 あのひととここだけのおしゃべり』(よしながふみ/太田出版)を読み始めてしまい、5時までかかって読み終えてしまった。よしながふみと、やまだないと、福田里香、三浦しをん、こだか和麻、羽海野チカ、志村貴子、萩尾望都との対談集。BL方面の話も多いので抵抗のある向きもあろうが、少女マンガが好きな男性に(?)手引きとして(??)おすすめ。
よしなが 『綿の国星』の猫耳のチビ猫ちゃんを見て、「あれが少女の化身で」って言い方を(筆者注:男性のマンガ評論家が)するんだけど、違う、私たちが同化しているのはむしろ時夫で彼に共感してチビ猫を眺めているのであって、誰もチビ猫に共感していつまでも少女でいたい願望をこのにゃんこに託したりなんかしていません私たち! みたいな。

そうそう、そうだよ、女の子はもっと自覚的に捨てたり諦めたりしてスレた大人になるよ! みたいな。
読んでいるうちに疲労で変なスイッチが入ったらしく、羽海野チカとの対談が泣けて泣けて仕方がなかった。何がそんなに琴線に触れたのかというと、マンガを描くことに対する真剣さが溢れていたことかなあ。『G戦場ヘヴンズドア』とか、いつ読んでもボロボロ泣くもんなあ。

自分はマンガオタだが少女マンガをほとんど読んでいなくて、これではいかんと反省しました。少女マンガもBLも、食わず嫌いせずにちゃんと読もう。こだか和麻との対談がいちばん面白かった(こだか和麻が河惣益巳に礼を言われた話とか、自己プロデュース能力の話とか)。面白かったのだが、「何故BLなのか」をここまで真剣に考えてしまうあたりが、すでにBLの主流(“ザルの目”からこぼれ落ちない多くの作品群)からは外れているんだろうと思う。
あと、三浦しをんとの対談などで、フェミニズム、女に対する抑圧と決められた型の中にいることの居心地の悪さについて語っているが、型から出ることを決めちゃって食ってく手段さえ確立してしまえば、女の方が生きるのラクだと思うなあ。

以下はある意味かなり下ネタなので、一応隠しておく。
続きを読む
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2007年10月23日

本屋でお買いもの

発売日を待ちかねて、『GIANT KILLING』3(著:綱本将也、イラスト:ツジトモ/講談社)。ようやく本誌との話が全部繋がったー。ツジトモ氏の画面作りの上手さに惚れぼれする。
『VINLAND SAGA』5(幸村誠/講談社)。
『誰も寝てはならぬ』7(サライネス/講談社)。連載中の『誰寝』には、久世君(『豆ゴ』の久世君とは別人)が登場してますね…。
重版かかってたので『あのひととここだけのおしゃべり』(よしながふみ/太田出版)。

『CICLISSIMO』no.7(八重洲出版)。
『水滸伝』13(北方謙三/集英社文庫)。『辰巳屋疑獄』(松井今朝子/ちくま文庫)。

『女王の矢―新訳』(著:マーセデス・ラッキー、訳:澤田澄江/中央公論新社)。かつて教養文庫から出ていた『女王の矢』の新訳版。ヴァルデマール年代記なのだが、創元推理文庫ではなくC・NOVELSで刊行。翻訳権の所在がよくわからん。

『形とくらしの雑草図鑑―見分ける、身近な280種』(岩瀬徹/全国農村教育協会)。衝動買いしたが、とても面白いです。あの草にこんな花が咲いて実がつくのか!とわくわくします。
『奇想遺産―世界のふしぎ建築物語』(鈴木博之・藤森照信・隈研吾・松葉一清・山盛英司/新潮社)とどっちを買うか悩んで↑だったのだが、こちらもそのうち買うでしょう。
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2007年09月19日

『赤江瀑の「平成」歌舞伎入門』

納富さんに勧められて読んだ『赤江瀑の「平成」歌舞伎入門』(赤江瀑/学研新書)が面白かった。これから歌舞伎を見ようという人には最適のガイドだろう。自分が見始めた頃には、ようやくぴあの『歌舞伎ワンダーランド』(これはこれで良書だった)があったくらいで、その他の本はもう少し敷居が高かったり、求めている内容ではなかったりした。当時にこういう本が欲しかった。何が良いかって、現在の歌舞伎役者について語りつつ、歌舞伎の演目や芸に触れていくのです。“今”読むべき本ではありませんか。

もうひとつ良いのは、赤江瀑の豊饒な文体で書かれていることです。文章を読むという行為に陶然とさせられるその文体。物凄い贅沢をしている気分になる。泉鏡花を読むときの気分に似ている。

ああ、歌舞伎を見に行きたくなったと同時に、赤江瀑が読みたくなった。文庫本を掘り起こさないと。
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2007年09月03日

本屋でいろいろと<守り人・旅人>シリーズのこと

お買いもの。オノナツメ2冊『さらい屋五葉』3(小学館)、『GENTE』1(太田出版)。『宗像教授異考録』6(星野之宣/小学館)。『ONE PIECE』47(尾田栄一郎/集英社)。『僕のやさしいお兄さん』1(今市子/芳文社)。今さんは寄せ集め家族の話をよく描くね。
『BRUTUS』624号、国宝特集。誰か、10月〜11月に狩野永徳展@京都国立博物館を見に行かんかね。

ジュンク堂にしばらく行かない間に、上橋菜穂子トークセッションは満席になっているし、オノナツメサイン会の整理券は逃すし、とっほっほという感じです。
<守り人・旅人>シリーズを大興奮しつつ読み終えたので、『狐笛のかなた』(上橋菜穂子/新潮文庫)を買ってきました。<守り人・旅人>シリーズは、最初はある意味“ファンタジーらしいファンタジー”として始まったものが、巻を追うごとにどんどん広がりと厚みをもって異世界が立ち上がっていく様が素晴らしかった。重かったけれどハードカバーを持ち歩いて読んでました。「物語には過去と未来がくっついていて、本当は、始まりや終わりはないのです」と書いていたのはおがきちかだが、自分が好きなのはそういう気持ちを持った上できちんとパッケージ(始まりと終わり)を作っている物語なんだなーと思う。
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ワールドコン2007

8/30-9/3にパシフィコ横浜で、日本初開催のワールドコン(第65回世界SF大会/第46回日本SF大会 Nippon2007)が行われました。最近SF読んでないし英語わからんしーと参加しなかったのだが、参加者から楽しそうなカオスレポをもらって、やっぱり行けば良かったと後悔しました。ブリンがいい人過ぎる…。
ヒューゴー賞の関連書籍部門は、ティプトリーJr.の伝記(The Double Life of Alice B Sheldon/ジュリ・フィリップス)だそうで、早川さん、翻訳をお願いします。
マーティンは結局来なかったのね。氷と炎の歌を早く書いてね。
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