2007年08月07日

北方水滸伝読了

ようやく読了。地区内の図書館には単行本全19巻が2セットあるのだが、どうやら自分と同時期に3・4人が先を争って借りていたようで、予約を入れてもしばしば待たされました。
読了したが…全然終わってないやんけーっ! このまま勢いで『楊令伝』に進み、『すばる』での連載に手を伸ばすしかないのか。とりあえず、先に『血涙』を読もうと図書館に予約を入れ、ちょっと休憩して<守り人・旅人>シリーズを読んでいるところ。水滸伝のラスト4冊ほどは、登場人物がどんどんどんどん倒れて行くばかりで殺伐としていたので、一気に読むと結構きつかった。直後に<守り人・旅人>シリーズを読むと、心が洗われるようです。
楊令伝は明確に水滸伝の続編なのだけれど、どのあたりから続編の構想が出来上がったのか気になるところ。水滸伝後半では、明らかに続編のために用意された登場人物の配置が始まっている。オリジナルキャラクターの楊令の存在が、思った以上に膨らんだ結果が、北方水滸伝のあのラストなのかな。と考えると、王進先生についての改編はとても重要だったんだな。
名場面はたくさんあったが、あまり本筋と関係のない、牧で馬麟の笛を聴く話と、顧大嫂と孫二娘が酒飲んでる話が好きだ。

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2007年08月01日

本屋でお買い物

五十嵐大介祭り。『カボチャの冒険』(竹書房)、『海獣の子供』1・2(小学館)。カボチャ(←猫)がっっ!! カボチャが可愛すぎてもだえる。『海獣』もまとめて読むとまたガツンと来るなあ。
『ドロヘドロ』10(林田球/小学館)。
『ユリイカ』8月号、澁澤龍彦特集。
『輝くもの天より墜ち』(ジェイムズ・ティプトリー・Jr./ハヤカワ文庫)。ティプトリーを読むのは体力が要るので、しばらく積ん読。
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2007年06月22日

本屋でお買い物+α

『敵は海賊・正義の眼』(神林長平/早川書房)、『王狼たちの戦旗』4(ジョージ・R・R・マーティン/早川書房)、『もやしもん』5(石川雅之/講談社)、『CICLISSIMO』no.5(八重洲出版)、『CYCLE SPORTS』7月号(八重洲出版)。

北方水滸伝の続きを待てなくて図書館で予約を入れていたら、9〜13巻が届いたので受け取り。『楊家将』上下(北方謙三/PHP研究所)を読み始めてしまったが、終わってから『敵は海賊』とどっちを先に読むか迷う。

『敵は海賊』は、表紙があまのよしたか氏から菊池健氏に変わっていた。以前にジュンク堂で『ななつのこものがたり』の原画を展示していて、子猫がとても可愛かったのです。菊池アプロも可愛い〜。『A級の敵』の新装版も買ってこよう。

ちょっと前に買った、『工場萌え』(石井哲・写真、大山顕・文/東京書籍)という写真集がとても良かった。廃墟も好きだが工場も好きだ。合理主義と究極の出たとこ任せ(?)が矛盾なく同居しているのが堪らん。石井氏のブログ>工場萌えな日々

京都行きのときに読んでいた『侠(きゃん)風むすめ』(河治和香/小学館文庫)で、国芳の娘の芳鳥(←これは絵師としての号)の名前が「登鯉(とり)」となっていて、本当にこの名前だったのかなーと調べているのだが資料が見つからない。鯉の滝登りで「とり」とは、格好良い名前だ。『侠風むすめ』自体は、テーマが一貫しなくてあれー?という感じで終わってしまいました。連作でもっと本数を書く予定ならこれでもいいのだけれど。でも国芳がかわいいです。
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わが青春の

朝日ソノラマが解散とのこと。ついに来てしまった。

『獅子王』世代です。国産ジュヴナイル、スペオペの華やかなりし頃です。まだラノベという言葉はなかったよ。大変大変お世話になりました。

ネムキ系のコミックは朝日新聞社に移行だそうだが、文庫本はどうなるんだろう。朝日で出ないなら、ハルキ文庫あたりで再版してくれないかな。今でも妖精作戦は大好きだ。未だにソルジャークイーンの続きが気になる。キマイラはほんとに完結するんかい。

既刊本を見ていたら、『高飛びレイク【全】』と『スターライトぱ〜ふぇくと』が出ていたことに気がついて、慌ててamazonで購入しました。火浦功、仕事せえ。
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2007年05月08日

GWが明けて、またもやお買い物

宣言のその後がどうなったかというと、とりあえず手はつけた。過去のF1雑誌は、なんとか2/3程は処分した。でも、本と漫画がまったく片付いてません。整理しかけて部屋中に散乱しています。読んだそばから忘れて行くので、自分にとって本は外部記憶装置なのだ。近くにないと落ち着かないからなかなか捨てる踏ん切りがつかないのだ。困ったものです。
片付けが進んでない理由はもう一つあって、『皇国の守護者』1〜9(佐藤大輔/中央公論社)を読みふけっていたためです。面白いよー続き書いてよー。それにしても、氷と炎の歌、北方水滸伝、皇国と続けざまに読んでいたので、頭の中は、ユーリア殿下が九紋竜史進を従えてウィンターフェルの冬を戦っているような混線状態です。
片付けると言いつつまた本が増えている訳ですが、『とめはねっ!』1(河合克敏/小学館)も買ってきた。今度は書道部か、相変わらずマイナージャンルを突っ走ってるなあ。
神林本は常に、書棚のいちばん手に取りやすいあたりに置かれているのですが、今月は、『敵は海賊・正義の眼』(神林長平/ハヤカワ文庫)が25日に発売決定とのこと。『A級の敵』が出たのは1997年、10年振りのシリーズ新刊、嬉しい(泣)。詰め込み過ぎずに新刊用のスペースを開けておかねば。
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2007年04月24日

本屋でお買い物

ここしばらく池波正太郎の読み返しを続けていたので、ちょっと気分を変えようと『水滸伝』(北方謙三/集英社文庫)を読み始めた。文庫7巻が出てたので購入。しかし、面白いんだが、北方節を続けて読んでいると、何でもかんでも「男」で片付けんじゃねー、と、たまにイラッとする(苦笑)。
『大阪豆ゴハン』4〜6(サラ・イイネス/講談社)がしつこく復刊リクエストしたおかげでようやく出たので、『誰も寝てはならぬ』6(サラ・イネス/講談社)と一緒に購入。『豆ゴ』のおまけ描き下ろしで本編のその後がちょっと語られて、無事にご結婚されたようでホッとしました。カンクネン、トイボネン兄、ベルガーの義兄弟とはうらまやしい。
先日『皇国の守護者』1〜4(原作・佐藤大輔/作画・伊藤悠/集英社)を買ってみたら面白かったので、うっかり原作小説を大人買いしてしまおうと思ってC-NOVELSの棚を見に行ったのだが、在庫のない巻があったので今日は見送り。小説でも千早はかわいいかしら。架空戦記読んで、猫かわいー萌えーとか言ってたらダメでしょうか。
『王狼たちの戦旗』2(ジョージ・R・R・マーティン/ハヤカワ文庫)と『黄昏の百合の骨』(恩田陸/講談社文庫)。水野理瀬のシリーズは、『薔薇の中の蛇』が書かれたら完結?
ちょっと前に出たものだが、『Casa BRUTUS特別編集 知らないと恥ずかしい! 日本建築、デザインの基礎知識。』(マガジンハウス)。昨年9月号の特集を、ムックとして発売。グルーヴィジョンズのイラストによる庭の見方解説が面白かった。
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2007年03月17日

本屋でお買い物

久しぶりに本屋に行って、お買い物。

『曾我蕭白 荒ぶる京の絵師』(狩野博幸/臨川書店)。一昨年、京都国立博物館で開催された蕭白展の際に、博物館の土曜講座で行われた狩野氏の講座を聞き起こしたもの。展示はアウェイ観戦と絡めて(笑)見に行ったが、さすがに講座までは無理だったのでありがたい。かなり精確に話言葉を聞き起こしてあって、臨場感があります。

買い逃していたが『広告批評』2月号の特集は「ニッポンを描く」で、東學、束芋、天明屋尚、松井冬子、山口晃を紹介。対談で解説しているのは赤瀬川さんと山下先生。で、山下先生が「ようやく「アート」みたいなもののウソくささがバレ始めているのかも」とまとめているのが、我が意を得たりという感じ。中で会田誠についても出てくるのだけれど、批判批評の精神と「伝えたいこと」って違うよな、と。明治以前の日本画に興味があるのは、「芸術家」でなくて「職業絵師」が描いているのが見てて心地よいの。

『團十郎切腹事件』(戸板康二/創元推理文庫)。老優・中村雅楽が探偵役のシリーズ。復刊を楽しみにしてました。全5巻予定。
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2007年02月21日

作者がキャラクターを愛し過ぎてしまうということ

『ラストイニング』(あさのあつこ/角川書店)が出ていたので読んだのだが、ああ、やっちゃったなあという気分である。いや、試合が結局どう決着したのかとか、キャラクターのその後とかがわかってすっきりしたことは確かなのだが。そして『バッテリー』(2巻以降)自体が、“やっちゃった”感を楽しむ内容ではあるのだが。
“やっちゃった”というのは、他人にどう説明すればいいのか。作者が自作のキャラクターを愛し過ぎてしまうと、段々と作品は作者からキャラクターへのラブレターになってきてしまう。読者は置いてけぼりである。作者の感情に乗っかってしまえばそれはそれで楽しめるのだが、商業ベースのエンターテインメントに対する楽しみ方としては本道ではないだろう。そういう“やっちゃった”。うーむ、やっぱりうまく説明ができない。ぶっちゃけて言えば、「そういうのは同人誌でいいじゃん」ということなんですが。

あ、『バッテリー スコアボード』ものぞいて見たら、映画のキャストは結構良い感じのビジュアルだと思いました。これなら見に行くかもしれん。
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2007年02月13日

本屋でお買い物

『ヨーロッパに消えたサムライたち』(太田尚樹/筑摩書房)。支倉常長を大使とする慶長遣欧使節団について。伊達政宗が彼らをイスパニアへ送った目的は?経緯は? スペインには今も「ハポン」姓を持ち、日本人の子孫と名乗る人達がいるそうです。『独眼竜政宗』にも支倉常長はちょっと出てきたな。

『映画がなければ生きていけない 1999-2002』『同 2003-2006』(十河進/水曜社)。日刊デジタルクリエイターズというメルマガで、長期連載している映画コラムの完全再録。これが掲載される金曜日号のためだけにデジクリを購読している。映画本を読んでないで、映画を見ろ、というツッコミは無しで。

『東京星空散歩』(林完次/中央公論新社)。夜空を撮るには長くシャッターを開けておかなければならない。東京でこれをやるので、周りの建造物が不思議に発光しているような写真になる。林氏の本だが、天体というより東京の奇妙に幻想的な夜景の写真集。
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2007年02月03日

『氷と炎の歌』

『氷と炎の歌』(ジョージ・R・R・マーティン/早川書房)の第3部、『剣嵐の大地』3巻読了。ようやく邦訳の最新刊に追いついた。これでとりあえずネタバレ気にせずにファンサイトを見に行ける!
マーティンの小説は、基本的にはベタな展開なんだが、執拗にディテールを書き込むことと、登場人物全員に容赦しないことで「ええ!?ここでコイツをこうしちゃうの?!」という意外性が生まれる。それにしても、全7部予定でまだ半分まで来ていないというのに、こんなにバタバタと登場人物が倒れていって大丈夫なのか。一頃、田中芳樹が「皆殺しの田中」と呼ばれていたが、マーティンに比べるとまだ甘かったのだな。

ややネタバレ。リトルフィンガーがストーカーっぷり全開で気持ち悪いよー。今のケイトリンと会ったらどうなるのかなー。ブランの物語を下敷きにするなら、フレイ家の面々は身内で潰し合いをすることになるのかなー。ダヴォスは無事かなー。「約束されたプリンス」がスタンニスでないのは確実として、では誰?ブラン?ジョン(この場合ネッドの息子ではなかったことになりそうだが)?大穴でリコンとか。

文庫版第2部は、3月から刊行開始だそうです。2部3部とも、邦題はもう少しなんとかならんかったのか。

Amazonで第4部の原書を買うついでに、訳の参考にしようと1〜3部もまとめて買ったのだが、第2部だけペーパーバック(←大判)を注文してました。他はマスマーケット(←小型)なのに。ネットで洋書を買うとき、たまにこの間違いをやってしまう。LOTRのUTとHoMEを買ったときにも1冊間違えている。ちゃんと確認しないからだ…。
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2007年01月22日

『バイオメガ』弐瓶勉

『バイオメガ』1・2(弐瓶勉/集英社)。講談社版1巻は買い逃していたので、新装版でまとめて購入。ハードSF味(?)が薄まって、わかりやすく仮面ライダーみたいになってる。これはこれで格好良い。
実のところ、弐瓶勉については、背景の巨大建築物をガンガン描き込んでくれたら、話はわからなくても全然OKです。『BLAME!』の月を飲み込む巨大構造物とか、『バイオメガ』の大陸繋留索とか。大陸繋留索は設定しか出てきてないけど。SF者はハッタリに弱いのである。
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2006年12月03日

池波節

12月の歌舞伎座には池波正太郎の『出刃打ちお玉』がかかると聞いたので、どこかで観に行こうと思っている。その前に、池波氏の芝居エッセイでも読んで気分を高めておこうと書店へ行ったら、たまたま何かのフェアで『又五郎の春秋』(中央公論新社)が面出しで並んでいたので、大分行きのお供に買って来て、移動途中に読んでいた。『中央公論』に掲載されたエッセイで、昭和52年に出た本だ。又五郎さんがまだまだお若くて元気でいらっしゃる。歌舞伎役者であるというのがどういうことなのか、ということだけでなく、又五郎さんが優れた教育者であることがわかる。それ以上に伝わるのは、自分の仕事を理解している人のすっと背筋の伸びた格好良さだな。
一昨年12月の歌舞伎座は行ってないので、又五郎さんの舞台を随分久しく拝見していない。寂しい。
で、大分から戻ってきて、つい『剣客商売』を読み始めたら止まらなくなって、しばらくぶりに通して読み直そうと思っている。もちろん、思い浮かべる秋山小兵衛の容貌は、又五郎さんである。

ところで、池波氏の著作を読んでいると、どうもこんな風に文章を、
「書きたくなってくる…」
のが困ったものだ。形だけ真似ても、あんな味は出ないのにね。
「無人島に何か1冊持っていくとしたら」という問いに応えるのは大変難しいが、シリーズでも良いなら、池波正太郎の本を持っていく。でも、『剣客』にするか、『鬼平』にするか、『梅安』にするか、あるいは『真田太平記』にするか、これまた難しい問題なのです。
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2006年10月30日

元気の源

なんだか忙しいし上手くいかないしで凹み気味でしたが、今月の『Landreaal』読んだら元気出たよ。かわいいなあイオン。そうだそうだ理不尽ならぶっ飛ばしてしまえばいいんだ。そのかわり自分が阿呆なら自分をぶっ飛ばさないとダメだ。ドゴーンボッカーン。
『Landreaal』のコミックスに某女史の名前が載っているのを見ては、ああお元気そうだと思って安心する。あまりにご無沙汰をしているもので、今更連絡を差し上げてよいものか迷うのでした。
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2006年09月29日

本のことなど

『EXIT』10(藤田貴美/幻冬舎)が出ていたことを知り、慌てて書店に走る。VANCAとESKのアップダウンの対比が、相変わらず上手いなー。イヴの日の町田と一ノ瀬の会話が切ない。全体に、“終わりの始まり”という感じに種を蒔き終えたのか。それとも、モデルとなったバンドとは違う未来に進むのか。
『花とゆめ』での第1話掲載(本誌は多分、実家のどこかにまだある…)から、早17年。ようやく10巻。流浪の連載ながら、しぶとく続いていてくれて嬉しいよ。
どうでもいいけど、渋公LIVEは会場の名前が変わる前でよかったね。「どーかな? しぶやしーしーれもんほーる♥」(笑)。

旅行中に読んだ『天涯の砦』(小川一水/ハヤカワJコレクション)だが、話自体は面白いんだけど物足りない。キャラクターが“話の都合”で動いている印象が強い。もっと紙面があって書き込んであればよかったのに。『第六大陸』を読んだときには、小川一水は萌えを上手いこと融合させて技術系の話を展開させられる作家かと思ったのだけれど、実は自作キャラ萌えしない人だったのか。もっとも『第六』でも事故が予定調和に思えたのがマイナスだったのだけれど。

『七王国の玉座』5(ジョージ・R・R・マーティン/ハヤカワ文庫)で第1部完結したが、だめだ、面白すぎる。3部の発行は待てても、4部の邦訳なんて待ってらんない。久々に原書を読もうそうしよう。サンサが手痛い教訓を得てちょっとずつ大人になっているではありませんか。このシリーズは、男連中より女性陣の方が味がある。一人として完璧でない歴史群像劇の人間世界の周囲を、じわじわとファンタジー(ホラー?)要素が侵食してきているバランスが良いです。

『SFマガジン』11月号に『戦闘妖精 雪風』第3部(の2話目の前編)が載っているのだが、前の話を読み損ねたのでまだ読めない。そして後編は1月号だ。でもまあ、無印から『グッドラック』刊行までの間隔に比べれば、執筆ペースは早い方か。この後ガクンとペースが落ちて、第3部が単行本になる頃に作品世界とタイムラインが揃っていたらどうしよう。昨年後半から旧作の文庫化だけなので、そろそろ神林成分が切れてきました。

『アラビアの夜の種族』(古川日出男/角川文庫)の語り部分は、元はウィザードリィ外伝の『砂の王』なのだそうで、何重に虚構が重ねられているのか。前書き・後書きの凝り様が良い。まさに神は細部に宿る。現在部分の人物・衣食住・風景・歴史の描写と、ズールムッドの時々素っ頓狂な語り口調の対比も良い。良いけど、変な小説。変だよこれ。すごいよ。ズールムッドの語りの粗筋は、割りと、それこそRPGにありそうな内容だと思うのだが、途中の語られない夜の紙面の演出に飢渇を覚えるのは、やはり筆力のなせる業だろう。

『邪魅の雫』(京極夏彦/講談社ノベルズ)を買ってきたので、今週末に読もう。帯を見ると、『姑獲鳥の夏』のオーディオブックは談春師匠が朗読だそうで、聴きたいなあ。

来週末にはジュンク堂池袋店で黒沢清+篠崎誠のトークセッションがあるが、東京にいないや。黒澤氏のトークイベントは、何故かいつも他の予定と重なり行けたことがない。
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2006年09月22日

お買い物

発売日を確認して、『七王国の玉座』V(ジョージ・R・R・マーティン/ハヤカワ文庫)を買いに行く。単行本の上下巻を5分冊して、月1冊ずつの発行だったので、続きはどうなるんじゃーっ!と気になって仕方がなかった。第2部『王狼たちの戦旗』が文庫化されるのは、当分先なんだろうなあ。11月に第3部も出るし。近くの図書館に入るだろうか。
前の巻を読んで、頭に生クリームが詰まっていそうなサンサにイライラしていたのですが、1ヶ月経つ間に段々それもまたよしと思い始めました。自分の忍耐力に挑戦。ちなみに女性キャラでいちばん好きなのは、サーセイ王妃です。

『クレヨン王国の十二か月』(福永令三/講談社文庫)。青い鳥文庫のロングセラーシリーズの最初にあたる作品ですが、青い鳥文庫では減ページのため省略されたエピソードが復活したり、細かい修正が入ったりしています。懐かしい。

旅行に持って行くのに手頃な分量なので、『天涯の砦』(小川一水/ハヤカワJコレクション)。
『Number』662号も。リトバルスキーが聞き手となったオシムさんのインタビューは面白かった。東京の試合を見ていて感じるのと同じ問題が、たくさん提起されていた。
「(興奮気味に)日本人にできるかどうかって? デリケートなテーマだ。信じることだよ。彼らができると信じなければ。(かなり怒って)できないと誰に分かる? 誰にも分からないだろう?」

問題提起部分もだが、こういう風に言ってくれる人がトップにいるのはありがたいなあと思う。
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2006年08月02日

最近のお買い物

『Brutus』No.599。若冲特集。
オノ・ナツメの2冊、ぺんぎん版を買い逃していた『LA QUINTA CAMERA〜5番目の部屋』と、『さらい屋五葉』1(両方、小学館)を購入。既刊の『リストランテ・パラディーゾ』(太田出版)もおすすめ。別名義のは、人を選ぶのでとりあえず紹介しない。
『青空の卵』(坂木司/創元推理文庫)を買ってみたんだが、関係性がこう、あからさまだと萌えないっちゅーか。妙なフェミが入っているところも苦手。
<氷と炎の歌>第1部、『七王国の玉座』3(ジョージ・R・R・マーティン/ハヤカワ文庫)。表紙はティリオンだ。単行本より文庫の挿画が好きだな。文庫の続きが待てなくて、単行本を買ってしまいそうでまずい。
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2006年07月27日

古本屋でお買い物

古本屋で『辰野隆 日仏の円形広場』(出口裕弘/新潮社)と『決められた以外のせりふ』(芥川比呂志/新潮社)を見つけて購入。

辰野隆の随筆は『忘れ得ぬ人々』しか読んでなくて、そのうち他のも読みたいと思っている。べらんめえ調のシラノも読まないと。久しぶりに大学の図書館に行くか。辰野隆の東大での授業中、小林秀雄が「おい辰野、金を貸せ」と闖入してきたのを、「儂だって、かりそめにもお前の先生だぞ」と言いつつ財布を取り出し10円貸してやった、という逸話が大好きです(笑)。

小西康陽プロデュースの夏木マリ「決められた以外のせりふ」が好きで、タイトルの元ネタの芥川比呂志の随筆も面白いと聞いたので、読んでみたかった。歌詞と随筆の内容はまったく関係ないんですが。

どうも、“文学”のど真ん中の作品を読まないで、その周辺ばかり面白がる癖があって良くないです。所詮、俗物…。
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2006年07月12日

小学生の冒険

『川の名前』(川端裕人/ハヤカワ文庫)は、身近な川をめぐる冒険。
『ブレイブ・ストーリー』(宮部みゆき/角川文庫)は、異世界での冒険。
夏休みの課題図書でどちらも読んどけ。と思ったら、『川の名前』は中学校の入試問題になったりしているようです。
作品の面白さやテーマとは別に、自分が小学生ならどっちの冒険をやりたいかというと前者かな、と。当の小学生達はどうなんだろう。

『川の名前』は、たまたま神林長平氏が解説を書いているのに気が付いて読んだのだが、子供の頃に、というか実家を離れるまではよく自転車で川沿いの道を走って、河口に行ってぼーっとしていたことを思い出して、川と池の情景が懐かしかったです。NHK少年ドラマシリーズ(今は「ドラマ愛の詩」?)で映像にして欲しい。
宇宙からずっと、自分の居場所にズームインしていくと、「関東平野」の次が「東京都」になって、いきなり人工の単位になってしまう、というのが、目から鱗でした。どこの場所でも、いずれかの川の流域として表すことができる(=分水界で地域を分ける)。なるほどー。

修が多摩川に行く場面でオイカワが出てきますが、街中暮らしだと、釣り好きでもない限り見る機会がないか。若冲の「蓮池遊魚図」には鮎に混じって1匹だけオイカワがいるのですが、某若冲コミュでオイカワを知らない人がいらっしゃったもので。お堀の水路ですくって遊んだものだが。
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2006年05月29日

最近のお買い物

『修道士カドフェルの出現』(光文社/エリス・ピーターズ)、とうとうシリーズ最終巻…。
『ブレイブ・ストーリー』上中下(角川文庫/宮部みゆき)。実はこれまで宮部みゆきにまったく手をつけてなかったのだが、『パーフェクト・ブルー』が面白かったのでこれから読み進める予定。多作なのでたくさん読むものがあって嬉しいね。
『ダイヤモンド・ガイ』(白泉社/かわみなみ)。『シャンペン・シャワー』の文庫化はちょうど4年前でした。結局復刊は次のW杯まで待たされたという訳だ。サッカーファンは読め、いいから読め。連載時にサッカー自体を好きになってたら、いろいろ経験できたのになあと残念です。
『ABARA』上下(角川書店/弐瓶勉)。相変わらず格好良いですよ。絵が上手くなったなあと思うが、それより建物をもっと見せてくれと言いたい。
『もやしもん』3(講談社/石川雅之)。迷った末に特装版を買ったが、巻末予告がないのは悲しい…。知ってる限りでは池袋ジュンク堂がいちばんかもされてますが、LIBROの方が販促用オリゼーの出来は良いです(笑)。
『Tokyo Space Dairy』(早川書房/タカノ綾)。カイカイキキ自体はあまり好みではないのだが、タカノ綾は好きだ。己の中の少女性(笑)とSF魂を刺激される。彼女の作品はエロですよ、エロ。
『課長』(ヒヨコ舎/寺田克也・穂村弘)。今回は寺田絵が先にあって、穂村テキストが付けられるという制作方法らしい。むちゃくちゃで意味不明だがそれが良いのです。
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2006年05月20日

恩田陸の<三月>シリーズ

文庫化を機に『黒と茶の幻想』をようやく読みまして、これで<三月>シリーズはすべて読み終えたのかと思ったが、まだまだ続きがありそうです。

4章立ての『三月は深き紅の淵を』は、章ごとにまったく異なる『三月〜』という本についての物語となっている。
実在の『三月〜』の第1章「待っている人々」に、幻の本『三月〜』の部立てについて説明がある。第1部「黒と茶の幻想」、第2部「冬の湖」、第3部「アイネ・クライネ・ナハトムジーク」、第4部「鳩笛」。
現実の『三月〜』の第4章は、架空の『三月〜』の第4部と同じ内容であり、ここでは架空の『三月〜』が今書かれようとしている。でも「待っている人々」の中の『三月〜』は、実は…なので、単純な入れ子構造とも言えない。恩田陸は『三月〜』を、位相を変えて増殖していく物語として仕組んだ訳だ。
『三月〜』という物語自体が増殖するだけでなく、この中には他の物語の可能性も埋め込まれている。
『麦の海に沈む果実』は、架空の『三月〜』の第3部「アイネ・クライネ・ナハトムジーク」を発展させたもの。『麦〜』の中にも『三月〜』という本が登場する。
『黒と茶の幻想』は、同様に架空の『三月〜』の第1部に当たり、タイトルも同じ。『麦〜』とも微妙にリンクしている。
『禁じられた楽園』は、登場人物を見ると第2部「冬の湖」か。

で、『麦〜』の登場人物達は、『図書室の海』の短編「睡蓮」と『黄昏の百合の骨』には理瀬、アンソロジー『殺人鬼の放課後』の中の「水晶の夜、翡翠の朝」にヨハンが登場している。ついでに『図書室の海』は『六番目の小夜子』とリンクしているので、『puzzle』や『象と耳鳴り』も輪の中に。ああややこしい。他にもあるかもしれない。

恩田陸の本の全部が全部好きな訳ではなく、時に雰囲気だけかと思うこともあるが、雰囲気=謎だけでいいとも思って読んでいる。謎解きは、別に必要ないよね。絵を見るのに解説が不可欠ではないように、「美しい謎」を並べてくれるだけで、多分いいのだ。

【追記】
恩田陸ファンの方のサイトに素晴らしいものが!
「三月〜」シリーズ相関図(TACET)

【蛇足】
利枝子とレイコってアナグラムだよね。
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